現代の労働問題
今なお多くの労働者が抱える問題とその対処法
セクシュアルハラスメント
セクシュアルハラスメント(セクハラ)とは、相手の意に反する性的な言動によって、職場環境を悪化させたり、相手に不利益を与えたりする行為です。
代表的なセクハラの例
- 性的な冗談やからかい
- 食事やデートへの執拗な誘い
- 不必要な身体的接触
- 性的な噂の流布
- 容姿やプライベートに関する不適切な発言
- 性的な関係を迫る行為
セクハラを受けた場合の対処法
- はっきりと拒否の意思を伝える
- 記録を残す(日時、場所、内容、証人など)
- 信頼できる上司や人事部門に相談する
- 社内の相談窓口を利用する
- 労働組合や外部の相談機関に相談する
パワーハラスメント
パワーハラスメント(パワハラ)とは、職場における優位な立場を利用して、業務の適正な範囲を超えて、精神的・身体的苦痛を与えたり、職場環境を悪化させる行為です。
パワハラの6類型
- 身体的な攻撃:暴行、傷害など
- 精神的な攻撃:脅迫、名誉棄損、侮辱、ひどい暴言など
- 人間関係からの切り離し:隔離、仲間外し、無視など
- 過大な要求:業務上明らかに不要なことや遂行不可能なことの強制など
- 過小な要求:能力や経験とかけ離れた程度の低い仕事を命じることや仕事を与えないこと
- 個の侵害:私的なことに過度に立ち入ることなど
パワハラを受けた場合の対処法
- 記録を残す(いつ、どこで、誰が、何を、どのようにしたか)
- 可能であれば、信頼できる同僚に相談し、証人になってもらう
- 社内の相談窓口や上司に相談する
- 労働基準監督署や労働組合に相談する
- 状況によっては、弁護士や専門家に相談する
不当解雇
不当解雇とは、法律上認められない理由や手続きによる解雇のことです。日本の労働法では、使用者による解雇は「客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当と認められない場合」は無効とされています(労働契約法第16条)。
代表的な不当解雇の例
- 病気休暇中の解雇
- 妊娠・出産を理由とした解雇
- 労働組合活動を理由とした解雇
- 内部告発を理由とした解雇
- 突然の解雇(解雇予告なし)
- 懲戒解雇の要件を満たさない解雇
不当解雇を受けた場合の対処法
- 解雇理由証明書の交付を請求する(労働基準法第22条)
- 解雇の有効性に疑問がある場合は、解雇を認めない意思を表明する
- 労働基準監督署に相談する
- 労働組合や弁護士に相談する
- 労働審判や裁判所に訴えを提起する
賃金問題
賃金に関する問題は、労働者の生活に直接影響する重要な問題です。特に残業代の未払いや不当な賃金カットなどは、労働基準法違反となる可能性があります。
代表的な賃金問題
- 残業代(時間外労働手当)の未払い
- 休日出勤手当の未払い
- 深夜勤務手当の未払い
- 最低賃金以下の給与
- 一方的な給与カット
- 賃金の遅延支払い
賃金問題への対処法
- 労働時間や業務内容の記録を残す
- タイムカードやシフト表のコピーを保管する
- 就業規則や雇用契約書を確認する
- 会社に対して説明や是正を求める
- 労働基準監督署に相談・申告する
- 労働組合や弁護士に相談する
ワークライフバランス
ワークライフバランスとは、「仕事」と「生活」の調和を図り、どちらも充実させることを目指す考え方です。長時間労働やメンタルヘルス不調は、ワークライフバランスの崩れを示す重要なサインです。
ワークライフバランスに関する問題例
- 長時間労働、過重労働
- 休日出勤の常態化
- 有給休暇が取得できない
- 育児・介護との両立困難
- メンタルヘルスの悪化
- プライベートな時間の確保が難しい
ワークライフバランス改善のための対処法
- 労働時間の適正化を会社に求める
- 有給休暇の計画的取得を心がける
- 育児・介護休業制度の利用を検討する
- フレックスタイム制度や時短勤務などを活用する
- 職場の環境改善を求める
- 労働組合や専門家に相談する